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Case 導入事例
ホーム導入事例ドイツの「地中ケーブル建設事業」案件落札に必要なPMドキュメント体系の整備支援

ドイツの「地中ケーブル建設事業」案件
落札に必要なPMドキュメント体系の整備支援

背景・ストーリー

  • 古河電工は非鉄金属メーカで(古河機械金属、富士電機、富士通とともに)古河グループの中核企業。光ファイバー/電線/ワイヤーハーネス等の製造と敷設の2事業。リチウムイオン電池材料、ハードディスク用アルミ基板、自動車エアバッグ用SRCで世界1位。光ファイバーで世界3位。電線(地中線と海底線)で世界5位。主な顧客は国内外の大手電力会社。
  • 先方では2018年、ドイツの「SuedOstLink地中ケーブル建設事業」案件の引合いを受け、入札する事になった。「送電事業者50Hertz Transmission GmbH社」と「TenneT TSO GmbH社」の2社による案件。案件(総延長距離540km地中ケーブル)は5分割されており、その内1件を受注できればOKと先方では考えている。供給量の制約上の理由で複数ベンダーの入札になっている。
  • 入札条件の1つに、「ISO21500準拠したプロジェクトマネジメント体制を取っている事を説明する書類の提出」がある。入札締切日は、2019年2月8日で、先方から入札する。入札後、2~3回の価格交渉を想定。ISO21500準拠の評価点は高くないが、足切り条件となる可能性が高い。

課題

  • 古河電工はモノ作りの歴史は長く、社内規約は多くあるが、現場の文書化が十分でなく、今回、あらためて作成する事が必要になった。例えば、ステークホルダーマネジメント(顧客対応やベンダー対応等)は現場で個々に実施している。提出文書は具体的にはまだ準備できていない。が、自社独自の既存文書体系(company-specific document)は多数ある。
  • 入札にあたり、現時点で「100% 準拠complianceは不要」であり、「逸脱deviationの反論はOK」と先方では想定している。TBD(未定)項目がある事は問題ないと先方では判断している。現場の力量を問われる事になるため、落札後、先方はドイツ2社と交渉予定。落札可否の可能性は不透明であり、落札できた場合は提出書類通りに現場へ導入する事が必要となる。実作業は「ケーブルをドラムに巻いて、ケーブルとケーブルをつなぐ作業の連続」である。大がかりな道具、大がかりなチーム(数百人規模)をドイツに送る事はせず、ドイツのローカルベンダーを活用する。
  • 「ISO21500を想定したマネジメントプラン雛形がアイシンクにあれば適合する形で自社でまとめたい」。ISO9000取得済であり、その際作成した英語版のテンプレートやコンセプトは転用できる状態にある。

解決策

  • 先方の左記ニーズを受けて、弊社から「ISO21500対応」のテンプレート作成の提案をする事になった。本案件のコストとして先方では「工事コスト」と「同程度の管理コスト」が発生する事を見込んでいる。管理コストには今回の「ISO21500準拠」コストも入る。
  • 必要な翻訳は先方社内で実施可能であるが、今回弊社に発注する場合、弊社には「英語版を作成してほしい」
    ◇先方社内でのPMPホルダー人数は、現在ゼロ
    ◇先方での今後の進め方
    2019年2月8日 先方よりドイツ2社に応札
    2019年12月  (落札できた場合)先方がドイツ2社と一括請負契約(単価と暫定数量のみを記載、またmilestone delay penaltyあり)
    2022年 先方でモノ作り
    2023年 先方で用地取得
    2025年 先方がドイツ2社とテストし、完成引渡し (2025年完成させる法律がドイツにあるため)
  • 「PMPホルダーの社員が(充分な人数)いる事」をベンダーに求める企業は増えている。顧客側にも「ベンダー側のPMPホルダーを活用する事でマネジメントコストを下げたい」という動機がある。その結果、PMPホルダー数を増やそうとする(ベンダー)企業は増えている。
  • ドイツ独特の契約体系に留意する必要がある。
    ISO21500のみでなく、自社の企業文化の反映も必要。ISO9000のような「ハンコを押す」だけでなく、本質が必要。
    既に存在するノウハウ、ベストプラクティスを入れた文書を作成し、工夫や顧客満足の視点を入れる事が重要。
  • 契約形態(fresh guarantee)に注意。
  • コンパクトな文書体系を作り、調整しながら完成させる。
    ◇RBS(Risk Breakdown Structure)の作成
    ◇Organizational Chartは既存の流用
    ◇WBSのレベル3程度までのアクションのみでスタートする進め方も考えられる
  • ドイツでの入札時にPMが必要

成果

  • 「先方の入札案件『SuedOstLink地中ケーブル建設事業』のISO21500準拠したPM体制を示す書類としてプロジェクトマネジメント26項目に対応するイントロダクションとテンプレート」を先方向けにカスタマイズして納入。特に問題なく検収を上げ、2019年2月8日、先方よりドイツ2社に応札した。弊社成果物に対する先方の満足度は高い。最終的な入札結果については、先方からのリプライ待ちの状況。

担当コンサルタントからのメッセージ

大型案件の獲得には、お客様からの「広範で多様な要件を満足」させる必要があり、その要件の一つとして今回のような「グローバル標準のプロジェクトマネジメント体制の整備」があります。

具体的には「現場の属人的ノウハウ/オペレーションが世界標準に準拠」していることのエビデンスを明確に示せることが重要です。

弊社には、グローバル標準のプロジェクトマネジメントに関する豊富なノウハウがあり、また、様々な企業の現場のプロジェクトマネジメントの実務経験も豊富です。

今回のケースでも、迅速に入札案件要件を理解し、迅速に古河電工様の現場ノウハウをグローバル標準に落とし込むことで、要求日程に遅れることなく応札する事ができました。

あらゆるお客様の「プロジェクトの成功」をサポートしていくことが、
アイシンクの最大の使命と考えております。

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