プロジェクトマネジメントの知識体系は多岐に渡るため、一般的に聞き慣れない専門的な用語も多々存在します。プロジェクトマネジメントについての専門用語をご紹介します。
達成された作業の価値のこと。貨幣単位で表されることが多い。
例:EV = \200,000(作業は20万円分できている)
計画価値(PV)、実コスト(AC)、アーンド・バリュー(EV)の3つを測定することにより、
コストおよび進捗を同一の価値基準(貨幣単位など)でマネジメントする手法 。
プロジェクトで実施される作業のこと。タスクと呼ばれることもある。
プロジェクトで実施されるすべての作業を記したリスト。
アクティビティをアロー(矢線)で表現するネットワークの表現方法。
AOAとも呼ばれる。プレシデンス・ダイアグラム法も参照。
識別していなかったリスクが発生したときにたてられる対応計画。
プロジェクトのコストをカテゴリー(労務費、材料費)別に集計するための科目表。通常、会社の科目表を基に作成される。
現時点にて予測される完了時点でのコスト総額。EAC=AC+ETCで算出される。
予算額をすべて合計したもの。
作業の開始と終了、および期間を明確に表すことが可能な図表。ヘンリー・ガント氏が考案したためこのように呼ばれる。バー・チャート(線表)ともいう。
業務プロセス上の作業結果を時間軸上で表し、プロセスが管理された状態にあるかどうかを調べる手法。
上方管理限界および下方管理限界を設定し、この値を越えたものはプロセスのコントロール外にあるとされる。
伝統的な組織スタイルで、専門分野を軸とした階層型の組織。個々の従業員は一人の上司をもつ。
期間を短縮しなければならない作業に、計画より多いリソースを動員したり、
計画より費用が高いが効率の良いリソースを導入したりして期間を短縮する方法。
クリティカル・パス上にあるアクティビティ。
最も期間を要する経路(Path)。通常、クリティカル・パス上のアクティビティのフロートはゼロもしくはマイナスになる。
予定された作業を完了するために承認された予算に基づいて計上した、計画上での価値。
スケジュール・ネットワークにおいて、最短の所要期間および、スケジュールの柔軟性=フロートを算出する技法。
アクティビティ、プロダクト、サービスなどが、要求事項に合致しているか否かを検証するために測定や試験を行うこと。
プロジェクトのプロダクト、サービスを使用する人または組織。
プロジェクトのアクティビティ実行および構成要素生産に必要とする価格。通常は貨幣価値で表される。
プロジェクトのコスト効率の尺度。CPI = EV/AC で算出される。
プロジェクトのコスト実績の尺度。CV = EV - AC で算出される。
ステークホルダーが、どのような情報を、いつ誰にどのように提供するのか、あるいは入手するのかを決めるプロセス。
プロジェクト・メンバーを物理的に近い場所に配置して、生産効率をあげる組織構築の技法。作業場所の集結とも呼ばれる。
特定されたリスクで受容されたもの、発生時対応や軽減策に備えて計上しておく予備費。
予定と実績を比較する分析手法。
プロジェクトの各作業を適切な時期に順序正しく実行することが可能となるよう、作業の実行を認可する公式の手続き。
プロジェクトにより生み出されるプロダクト・サービス・所産を記述したもの。
プロジェクトの会議と計画の策定に使用される部屋。 離れて配置されたメンバーが一時的に集まることでコロケーションの効果もある
プロジェクトを、より管理しやすい単位に分けたもの。一括外注されたり、母体組織内の他の部門に委託されたりする。
現時点にて予測される完了までに必要なコストを表す。
リスク対応策を実施した後に残るリスク。
アクティビティのコストや所要期間の見積りにおいて、悲観値、楽観値、最頻値を求めて算出する技法。
資源の配分やスケジュールを調整することにより、リソースの負荷をならすこと。
開始からある時点までに実際に発生したコストの累計値。
トータル・フロートの少ないアクティビティ。フロートの少なさの定義は、プロジェクトごとに異なる。
アクティビティを完成するのに必要な期間。
プロジェクトのスケジュール効率を表す尺度。SPI = EV/PV で算出される。
プロジェクトのスケジュール実績の尺度。SV = EV - PV で算出される。
プロジェクトの作業および成果物の範囲。
時間、コスト、資源への配慮なしに、または責任者の承認なしにプロジェクトのスコープを拡げること。
プロジェクトの実施によって、影響を受ける個人や組織のこと。
プロジェクトに対して、資源(人、物、金)を提供する人やグループ。
フロートのこと。
プロジェクトを完了するために生み出さなければならない固有で検証可能なプロダクトや成果、サービス提供能力。
プロジェクトやプロセスのパフォーマンスに影響を与えるであろう、制限や制約。主要な制約条件としては、スケジュール、コスト、資源などがある。
プロジェクトのスコープと個人名(または部署名)を関連付けた図表で、各要素の責任者を明確にする。
計画を立てるにあたって、証拠や実証なしに確かであると考えられる要因。仮定条件ともいう。
前提条件の確かさを調べることによって、前提条件が“くずれた場合”にプロジェクトが受けるリスクを識別する技法。
プロジェクト組織を階層的に表したもので、ワーク・パッケージと母体組織の担当部門を関連付けるように配置したもの。
作業のこと。用語の意味と位置づけは、適用分野、業界によって異なる。
プロジェクトの進捗に伴い、入手される情報が詳細で具体的になり、計画を継続的に詳細化していくこと。
パフォーマンスの高いチームを作り上げるために、メンバーのスキルを向上させること。
リスクの発生確率と影響度を査定し、リスク対応の優先順位をつけるプロセス。
プロジェクト全体のリスクの度合いとともに、個々のリスクの発生確率とプロジェクトの目標に及ぼす確率を、数量的に分析するプロセス。
考えられる選択肢の中から1つを選択する思考の道筋をツリー状の図で示したもの。判断は、リスクの確率、コストおよび報酬を組み合わせた期待値に基づいて行われる。
専門家の意見をまとめていく情報収集技法。アンケートを数人の専門家に配布し、その回答をまとめ、第2回目のアンケートを再度配布する。これを統一した方向性がでるまで繰り返す。
各アクティビティがもつ、プロジェクト全体の終了日を遅らせることなく当該作業の開始あるいは完了を遅らせることができる余裕時間のこと。
リスクが発生したか、またはこれから発生しようとしている兆候のこと。
リスク対応を実施したことで新たに発生するリスク。
作業の始めと終わりを表示したスケジュール表記方法。ガント・チャートとも呼ばれる。
リスクの発生確率と影響度の尺度を組み合わせてリスクの等級を記入し、マトリックスを作成してリスクの格付けをする手法。
過去のデータと変数の間の相関関係を用いて見積もりを行う手法。
例:建築における坪単価
ある結果が、どの特定原因で引き起こされたかを、原因の出現数の多いものから順に、ヒストグラム形式で表したもの。
一連の固有の特性が要求事項を満足している度合い。
通常は順番に実施されるアクティビティやフェーズを並行して遂行するスケジュール短縮技法。
各アクティビティがもつトータル・フロートのなかで、直後の作業の最早開始日を遅らせることなく、当該作業の終了を遅らせることができる余裕期間のこと。
各自が他を批判することなく、自由に意見を出しあって、独創的なアイデアを引き出す情報収集技法。
スケジュール・ネットワークの表現方法のひとつで、アクティビティをノード(箱)で表す。
AONとも呼ばれる。アロー・ダイアグラム法も参照。
システムにおけるいくつかのプロセスのインプット、プロセス・アクション、およびアウトプットを流れ図の形式で示したもの。
単にフロートというときは、トータル・フロートの意味でつかわれる。スラックとも呼ばれる。
相互に関連するプロジェクトの集合体のこと。プロジェクトを個別に管理するよりも、集合体として管理することにより、全体として大きな効果を引き出すことを目的としている。反復性・周期性の強い活動を含むこともある。
独自のプロダクト、サービスを創造するために実施される有期的な業務。
プロジェクトにあわせて作られ、プロジェクト・マネジャーがすべての権限を有する組織形態。
プロジェクトの存在を公式に認可する文書。
プロジェクト・マネジャーを含めた、プロジェクト・チーム全員。
論理的に関連のあるプロジェクトのアクティビティの集合。通常、主要な成果物の完了によって終了する。
プロジェクトの要求事項を満足するために、知識、スキル、ツールと技法をアクティビティへ適用すること。
組織内でプロジェクトマネジメントをサポートする組織のこと。プロジェクト・オフィスとも呼ばれる。
プロジェクト・チームのメンバーのうち、プロジェクトマネジメント活動に直接的に関与している要員。
プロジェクト目標を達成するために、母体組織によって任命された人。
各プロジェクト・フェーズを集めたもの。
製品の構想から廃棄(生産終了、サービス終了など)全体。
時間軸に展開した承認済みの計画で、プロジェクトの実績を測定し監視するときのベースになる。
プロジェクトの成果物と文書を変更する際の方法を示す等、文書化された手順をまとめたもの。
戦略的な事業目標の達成を目的として、資源を効率的にマネジメントするためにプロジェクト やプログラムを組み合わせたもの。
いくつかのポートフォリオに優先順位をつけ、マネジメントしていくこと。
個々のアクティビティまたはワーク・パッケージのコストや所要期間を見積もった後、個々の見積りを積み上げてプロジェクト全体の見積りとする見積り手法。
プロジェクトのスケジュール上で重要な意味をもつイベントで、その所要期間はゼロである。
優先順位の設定とプロジェクトに任命された要員への作業指示に関して、プロジェクト・マネジャーと機能部門マネジャーが責任を共有する組織構造。
プロジェクトの構成要素のコストや所要期間の確率分布をもとに、多数回シミュレーション計算を行うことによって、プロジェクトの総コストや完了日についてその分布を計算する手法。
プロジェクトのスコープおよび成果物を、より小さな、よりマネジメントしやすい構成要素に分解する計画技法。
プロジェクト、WBS、アクティビティに対する承認済みの見積り。
コストのリスクや、スケジュールのリスクを軽減する目的でプロジェクトマネジメント計画に組み込まれた引き当て。
アクティビティ順序設定で、後続アクティビティの開始を遅らせるための遅れ期間。
チーム・メンバーに対して目標を示し、統率し、そのパフォーマンスを向上させるマネジャーの資質。
リーダーシップの発揮の仕方。指示型、コーチ型、サポート型、委任型、独裁型などいろいろなスタイルがある。
アクティビティ順序設定で、後続アクティビティの開始を早めるためにアクティビティをオーバーラップさせる期間。
もし発生すれば、プロジェクト目標にプラスあるいはマイナスの影響を及ぼす不確実な事象。
リスクを取り除くため、あるいはプロジェクト目標をリスクの影響度から守るため、プロジェクト計画を変更すること。
リスクの発生確率や影響度を許容レベルまで下げる試み。
リスクを認識しつつ、実際に起こらない限り何の処置もとらないこと。
リスクの好機を高め、脅威を減少するための対策を作成するプロセス。
プロジェクトに影響を及ぼすリスクを洗い出し、その特性を文書化すること。
過去の類似プロジェクトのコストや所要期間を用いて、見積りをする手法。トップダウン見積りとも呼ばれる。
直近で完了しなければならない作業を詳細に計画する一方で、遠い将来の作業はWBSの比較的上位レベルで計画する段階的詳細化の計画技法。
WBSの最下位の成果物あるいは作業。
プロジェクト のスコープの全部を系統立ててまとめて規定したもの。階層構造をとり、下位はワーク・パッケージまで要素分解される。
WBSの各構成要素を識別するための識別子。
例:1.2.1
WBSの各構成要素についての情報を記述したもの。 情報としては、構成要素の簡単な定義、担当者名、開始日、コスト見積りなどがある。
実コスト
完成時総予算
コスト差異
所要期間
完成時総コスト見積り
残作業のコスト見積り
アーンド・バリュー
アーンド・バリュー・マネジメント
組織ブレークダウン・ストラクチャー
プレシデンス・ダイアグラム法
プロジェクトマネジメント情報システム
プロジェクトマネジメント・オフィス
プランド・バリュー(計画価値)
責任分担マトリックス
作業範囲記述書
スケジュール効率指数
ワーク・ブレークダウン・ストラクチャー